ブリーダーが教える! 犬の正しいトイレしつけ法
犬を飼う際には「しつけ」をしっかりと行うことが飼い主のマナーです。
その中でもまずはトイレのしつけからしていきましょう。
しっかりとしつけをしなければ、いつまでも部屋のいたる所で犬は排泄してしまうので、過ごしづらいですし、犬の成長にもつながりません。
今回はブリーダーも実践している「犬のトイレしつけ方法」の基本を紹介したいと思います。
「失敗を叱る」はNG
昔からしつけと言えば「叱る」で、犬に限らず、動物をしつける際に大きな声で怒鳴る方が多いのですが、それは逆効果です。
粗相をした犬に対して「コラ!」と叱ったとしても、犬は「おしっこ・うんち= 叱られる」と勘違いしてしまい、飼い主に隠れて排泄をするようになってしまいますし、最悪の場合は自分の便を隠すために食べてしまう食糞症に陥ってしまう可能性があります。
トイレの失敗を叱る行為はしつけをする上で絶対にやってはいけない行為だと覚えておいてください。
犬のトイレは「褒める」しつけを行いましょう。
失敗に罰を与えず、成功に賞を与えることで犬はトイレを覚えてくれるようになります。
「褒める」タイプのしつけが基本で、ブリーダーの多くがこの方法を採用しています。
トイレしつけ実践
では、しつけの実践順序を確認していきましょう。
犬が便意を催しているか予測する
便意を感じ取って、トイレまで連れて行くことが第一ステップ。
最初のうちは飼い主がトイレに入れてあげなければいけません。
予測して行動しないと、気付かないうちに排泄していたなんてことも考えられます。
犬がトイレにいきたがっているかどうかは、しっかりと観察することで見えてくるでしょう。
「そわそわし始める」「自分のお尻を気にし始める」「床のにおいを嗅ぎはじめる」などがよくあるサインですから、これらのサインが出たらトイレに連れて行ってあげてください。
犬の排泄に合わせて指示語を聞かせる
犬がトイレを始めた時には指示語を聞かせましょう。
トイレという行為と指示語(音の情報)が繋がって「この言葉を聞いている時はトイレする時なんだな」と体に覚えこませることができます。
家族で犬をしつける時に気を付けたいのが指示語の問題。
お父さんは「ワンツーワンツー」で、お母さんは「シーシー」、子どもが「おしっこ」と、指示語がバラバラだと犬が混乱してしまいトイレのしつけに繋がらないので、指示語の統一をしましょう。
トイレ成功時は褒める
前述の通り、褒めるしつけが効果的なので、トイレが成功した場合は褒める・ご褒美をあげるなどをしてあげましょう。
これを続けると犬は「ここで排泄をするといいことがある」 と考え始め、トイレで排泄しようとし始めます。
あまり過剰に褒めすぎると犬も慣れてしまって、犬にとって「褒める」が当たり前になって、しつけにならない可能性があるので気を付けましょう。
トイレ失敗時に激しい反応は禁止
所定のトイレで用が足せなかった時に「あ~!トイレじゃないよー!」 などと大きな声を出すと、犬は「ご主人様が喜んでいる」 と勘違いしてしまい、あえていろんな場所でトイレをするようになってしまいます。
また、犬の目の前で排泄物を処理すると犬は「構ってもらえる」と考えてしまいます。
犬がトイレを間違えた場合は、強く反応せず、そっと犬を隔離しましょう。
そして、見えないところで排泄物を処理することが大切です。
犬は自分の排泄物の臭いがする場所で再び排泄行為をしようとするので、処理後は消臭スプレーを忘れずに。
あとは自分でトイレに入るようにトレーニングするのですが、①~④が完璧ならば、そう難しい話ではないでしょう。
この①~④のサイクルを繰り返し行うことがトイレをしつけるために大切です。
例えブリーダーでも1日や2日程度で犬にトイレを覚えさせるのは難しく、短時間で結果がでるものではありません。
長い期間、ゆっくりと着実にしつけていきましょう。